「心臓病」心雑音がする、息づかいが荒いなど気になる症状があったら専門医に相談を

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赤ちゃんの身体・健康

N35_116817103_XS.jpg今回、取り上げるのは、心臓病の中でも、比較的よく見られる病気、「心室中隔欠損症・心房中隔欠損症」です。
赤ちゃんの様子を見ていて、気になる症状はありませんか。
たとえば、心雑音がある、泣き声が小さい、息づかいが荒い、汗をかきやすく手足が冷たいといった症状がそのサインです。
まず、どんな病気なのか、そして気になる症状があったとき、どうすればいいのか、適切な判断と治療方法などについて知っておけば、いざというときも安心です。

◎心室中隔欠損症・心房中隔欠損症とは

〈心室中隔欠損症〉
これは、生まれつき左右の心室の間の壁に穴があいているため、左心室の血液が右心室に流れ込んでしまう病気
かなり大きな心雑音が聞こえるので、生後すぐの赤ちゃんでも発見されることが多いです。

全身をめぐった血液は、右心房から右心室を経て肺に流れ、肺で酸素をもらって、左心房から左心室へ流れ、再び全身をめぐります。
左心室は血液を送り出せるように、右心室より圧力が高めになっているのが普通です。
このように圧力の差があるので、右心室との間に穴があいていると、左心室から右心室へ血液が流れてしまうのですね。

心雑音がある・息づかいが荒い・泣き声が小さい・哺乳量が少なく体重も増えない・汗をかきやすく手足が冷たい、といったサインがあっても、軽い場合もあれば、心不全を伴う重い場合まで、深刻な状況かどうかも一様ではないのがこの病気の特徴です。

〈心房中隔欠損症〉
こちらも生まれつきのもので、左右の心房の間に穴があいている病気です。
心室中隔欠損症と比べて、左右を行き来する血液量が少ないため、心雑音は小さく、聞き取れないことが多いので、気づくのが遅れることがあります。

肺から酸素をもらって戻ってきた血液は、通常は左心房から左心室に入り、全身に送られます。
ところが左心房から右心房へ一部逆流してしまうため、血液が体にまわることができません。
右心房、右心室に流れる血液量が多く、体の負担になってしまうのです。
このため、疲れやすかったり、痩せ気味の子もいるのですが、目立った症状がないことも多く、小学校に入る頃に見つかることも少なくありません。

◎心雑音があるといわれたら?

健診で心雑音があるといわれたことはありますか?
実は、心雑音はそれほど珍しいことではなく、心臓が正常な場合でも、約30%の人にあるものなのです。
このように、とくに病気の心配のない心雑音は、「機能的心雑音」といいます。
専門医が聞けば、病的な心雑音との違いはすぐにわかります。

心臓の異常があるときは、心雑音に伴い、次のような症状が見られます。
・体重が増えない
・尿の量が少なく体がむくんでいる
・泣き声が小さい
・息づかいが荒い
・チアノーゼが起きる
・哺乳量が少なく、哺乳力が弱い
・顔色が悪い
・手足の指が広がり太くなる(2〜3歳頃)

◎治療方法

〈心室中隔欠損症〉
穴が小さい場合は、体調を管理しながら2〜3歳まで経過を見ます。
穴の大きさが4mm以下だと、自然に閉じる可能性が高いようです。
ただし、穴が閉じなままにしておくと、心臓内の血液がよどんだり、乱流が起きたりして、細菌感染から細菌性心内膜炎を起こすことがあります。
穴が大きい場合、小さくなる兆候が見られない場合は、手術を行います

〈心房中隔欠損症〉
こちらは、自然に穴がふさがることはほとんどないといってよいでしょう。
かなり疲れやすかったり、左から右への流れ込みがひどい場合は、小学校にあがる前に手術を穴をふさいだり、カテーテル治療を行うこともあります。
とはいえ、手術せずに、経過観察で治療できることもあるので、専門医と相談しながら、適切な治療を進めることが大切です。