第72回:陣痛の乗り切り方、教えて!

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助産師が答える妊婦Q&A

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Q.4月末の出産予定の初産婦です。陣痛の痛みの緩和対策にテニスボールをおしりに当てると良いと雑誌に書いてあったのですが、陣痛のときに楽になる姿勢とか他にグッズがあれば教えてください。仕事の都合で母親教室に参加できないので、楽になる呼吸法も教えてください。

A.陣痛のときに、少しでも安楽にできたらというお気持ち、とてもよくわかります。第60回:お産の"怖さ"を取りのぞくには?に痛みに対しての考え方やリラックスがとても大事なことであること、そして呼吸法・マッサージを取り入れていくことをお伝えしましたが、陣痛時の過ごし方をもう少し具体的にお伝えしたいと思います。

陣痛の痛みは、お産の進行具合でも位置が変わってきますが、主に腰が痛くなる方、腹部が痛くなる方、両方痛くなる方、足の付け根が痛い方など、人によっても違います。また、一般的に楽になると言われていることが、自分に合うとは限りません。そこで、下記に痛みへの工夫をご紹介しますが、基本的には分娩進行、痛みの程度によって、どのようにすると楽なのかを自分で見つけていくことになります。


■姿勢の工夫
まだ、陣痛時に横に寝る程ではない場合は、産院での管理上問題がなければ、好きな姿勢にしていたら良いです。歩いたり、椅子に座ったり、四つん這いになったり、色々な格好を試して楽な姿勢を見つけましょう。痛みで力がはいる時に、姿勢(立位・座位・四つん這い・横位など)に合わせてクッション、枕などにもたれかかるようにしたりすると力が抜けて、少し楽になります。

陣痛の間歇時のリラックスタイムにもビーズクッションや抱き枕などがあるといいですね。また、ご主人に寄りかかるようにして、ご主人が壁や柱、椅子代わりになってもらうという方法もあります。このときもご主人との間にクッションや枕があるとお互いが少し楽になります。(この場合は、分娩施設やご主人の協力体制が必要です。)


■マッサージの工夫
痛みのあるところのマッサージですが、手で腰やお腹をマッサージする時は、呼吸のリズムに合わせてマッサージをしましょう。付き添いの方にしてもらう場合は、マッサージの場所や強さをしっかりと相手に伝えましょう。腰やお尻などはテニスボールやゴルフボールなどを転がしたり押し付けたりしてマッサージすると気持ち良い場合があります。産院に用意している場合もありますので、確認して産院になくて家にボールがあれば準備しておくのもいいですね。

足の付け根が痛いときは、陣痛時にそこをつかむように押すと痛みが軽減することが多いです。
陣痛が強くなってきたけれどまだいきみを入れてはいけない時は、最も辛い時期といえますが、このようなときはボールをおしりに当てるのも、少し楽になると言われています。また、パートナーがいる場合などには、おしりを拳や手のひらで押さえてもらうのもいいでしょう。
陣痛の合間のリラックスタイムは、肩や背中をさすったりしてもらうとさらに力が抜けていいでしょう。


■呼吸法
ラマーズ法やソフロロジー法などの呼吸法がありますが、呼吸の基本は腹式呼吸と吐くことを意識することです。腹式呼吸をして長く息を吐いて、力を抜くことで体のリラックスに導きます。

陣痛に逆らわずに心身がリラックスできるなら、呼吸法にこだわらず自分なりの呼吸法をすればいいです。もし、呼吸法を上手く練習していなくても、入院したら助産師が付いてくれるので、わからない場合は教えてくれますので、徐々に呼吸のコツをつかんでいけばいいのです。


■その他

・カイロやソックス
下肢の冷え予防のために、ソックスを履いたり使い捨てカイロで足首などを温めましょう。また、痛みのあるところ(腰部・腹部)に使い捨てカイロなどで、低温火傷に気を付けて軽く温めると、痛みが緩和される場合もあります。

・ストロー・ふた付きの飲み物、飴玉、レモンのスライス、アロマグッズ
呼吸法などで喉がとても乾きます。ストローとふたがついている容器に飲み物を入れておくとどんな姿勢でも飲めるので、リラックスタイムにホッとできる瞬間になります。
好きな味の飴玉をなめたり、砂糖をまぶしておいたレモンのスライスを水に入れて飲んだり、そのままレモンスライスを口に入れたりしてもさっぱりします。汗もよくかきますので、タオルハンカチなどに好きな香りを含ませておいて使用するのも良いでしょう。


陣痛の痛みの緩和について、一番のカギとなるのは、心身ともにいかにリラックスできるかです。自分の力を信じて、安心して出産に望みましょう!


(2011年3月更新)