緊急帝王切開になるのはどんなとき?ケースその①ママ側の理由「遷延分娩」「常位胎盤早期剥離」など

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妊娠と身体・健康

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帝王切開には、逆子(骨盤位)や前置胎盤など、妊娠の経過において経腟分娩が難しいと予測される場合、あらかじめ手術の日を決めて実施する「予定帝王切開」と、分娩中(または分娩前)に問題が生じたために行う「緊急帝王切開」の2種類があります。

後者の「緊急帝王切開」の場合、なぜ帝王切開になったのかわからないまま退院してしまった、ということも少なくありません。
そこで今回は、「緊急帝王切開」になるのはどんなときなのか、ママ側に理由があるケースを説明します。

◎遷延分娩・分娩停止

分娩中、「お産が進んできていない」「赤ちゃんが降りてきていない」などと説明されるケースがあります。
陣痛が10分間隔になった時点から、初産で30時間以上、2回目以上のお産で15時間以上経過しても赤ちゃんが生まれてこない場合を「遷延(せんえん)分娩」といいます。

①十分な陣痛がきているのに子宮口が開いてこない
②十分な陣痛がきているのに赤ちゃんの頭が降りてこない
③赤ちゃんの頭が大きい、顎をあげている(反屈位)
④児頭回旋の異常
⑤軟産道の異常

これらのことから、赤ちゃんの状態が悪くなるリスクが高いと判断した場合、状況に応じて帝王切開を行うことになります

◎子宮内感染

主に破水した後、細菌が膣から羊水に入り、子宮内に感染することをいいます。
この場合、熱が出て、血液検査でも炎症反応が強く見られます。
「このまま赤ちゃんが子宮内にいると、赤ちゃんも感染して状態が悪くなる可能性がある」といった説明を受けるでしょう。
陣痛がきて、お産が進んでいるときに、抗生物質の内服や点滴を行い、赤ちゃんとママの状態を観察しながら経腟分娩となりますが、しばらくお産になりそうにない場合は、緊急帝王切開となります。

◎常位胎盤早期剥離

胎盤は、通常なら赤ちゃんが生まれた後に、子宮壁からはがれて出てくるものです。
ところが、妊娠中や分娩の経過中、赤ちゃんが生まれてくる前に、なんらかの理由により子宮壁から突然胎盤がはがれてくることがあります
この状態を常位胎盤早期剥離といいます。

胎盤が剥離すると、赤ちゃんへの酸素供給が滞ってしまうだけでなく、子宮内での出血も多くなるため、赤ちゃんとママの双方に重篤な障害をもたらすリスクが大きくなるのです。
そこで、すぐにでも赤ちゃんを取り出すことが必要になるので、子宮口が開ききっていなければ、直ちに帝王切開が行われることになります。

常位胎盤早期剥離は、妊娠高血圧症候群や、絨毛膜羊膜炎(赤ちゃんを包む膜や羊水の炎症)などが要因となる産科救急疾患ですが、予知や予防は難しく、全分娩の0.3〜0.5%にみられます。
自覚症状は下腹部の急激な激痛で、お腹が板のように硬直します。
また、痛みのわりに、前置胎盤ほど出血が多くないのが特長です。
この症状があったら、すぐに病院に電話をして指示を受けてください。

◎子宮破裂徴候

前回に帝王切開で出産したママの次の妊娠で、通常の分娩(経腟分娩)を試みるときにみられる徴候です。
「このままだと子宮が破れる危険があるので、帝王切開にしましょう」などと説明されると思います。

十分な陣痛がきているのに赤ちゃんが下がってこないと、子宮が強く引き伸ばされ、子宮の出口に近い下部が薄くなり、下腹部痛、血尿、胎児機能不全などの徴候がみられることが多いでしょう。
子宮が破れると聞くと、ちょっと怖いと思われるかもしれませんが、徴候があっても、実際に破裂することはまれなので、あまり心配せずに、医師の診断・説明をしっかり聞いて、落ち着いて対処すれば大丈夫ですよ。

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